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日本映画 あ行

愛を積むひと

大切な人へ のこしたいものは、何ですか。
 
 第二の人生を大自然に包まれた美しい土地で過ごそうと、北海道に移り住むことにした夫婦、篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)は、かつて外国人が住んでいた家で暮らし始める。良子は篤史に家を囲む石塀作りを頼んだが、以前から患っていた心臓の病を悪化させて、この世を去ってしまう。
悲しみにくれる篤史のもとに、ある日、良子から手紙が届いた。驚く篤史。そして、次々と見つかる手紙に導かれるように、篤史は周囲の人々の人生に関わっていく。また、長年疎遠になっていた娘、聡子(北川景子)と再会し・・・。
はじめて知る、妻の 《家族への想い》北海道を舞台にした新たな感動作誕生
 
第40回報知映画賞主演男優賞受賞(佐藤浩市)
第40回報知映画賞助演女優賞受賞(吉田 羊)
 
2015年/日本/125分/カラー/シネマスコープ
監督:朝原雄三
出演:佐藤浩市/樋口可南子/北川景子/野村周平/杉咲花/吉田羊/柄本明
配給:アスミック・エース/松竹
(C) 2015「愛を積むひと」製作委員会
 

i 新聞記者ドキュメント

今、あなたに問う。
――映画『新聞記者』は序章に過ぎなかった――
 
 官房長官の記者会見で質問を重ねる東京新聞社会部の記者・望月衣塑子。「同じ質問を何度もするな」と官邸スタッフから咎められた際、彼女は「納得できる答えをいただいていないので繰り返しています」と即答した。望月記者はなぜこれほど目立つのか。周囲と何が違うのか。なぜその言葉が残るのか。なぜ彼女は特異点になってしまうのか。その姿を追う中から、あるべきメディアとジャーナリズムの姿が見えてくる。
 
2019年/日本/113分/カラー/ビスタ
監督:森達也
出演:望月衣塑子
配給:スターサンズ
(C)2019『i –新聞記者ドキュメント-』製作委員会

アオギリにたくして

ヒロシマから愛の伝言~平和の種を人々の心に蒔き続けた実話に基づく感涙の物語~
 
 広島平和記念公園の被爆アオギリの木の下で、たくさんの子どもたちに被爆体験を語り継いだひとりの女性の物語――
 
2013年/日本/120分/カラー/ビスタ
監督:中村柊斗
出演:原日出子/渡辺裕之/風見しんご/斉藤とも子/菅井玲/甲斐将馬/二橋進/塩出純子/柏木佑太/牛島摩弓/大橋芳枝/池永憲彦/はらまいこ/朝霧靖子
配給:ミューズの里
配給協力:映画センター全国連絡会議
 

明日へー戦争は罪悪であるー

老いた落語家が語り継ぐ、叛骨の僧侶の言葉
――ぼくに落語を教えてくれた和尚は、「戦争で、人殺しだけはするな」と言った。――
 
 2015年の秋、安保法案に反対する国会前のデモのニュースが、テレビからながれる。老人ホームで余生を過ごす98歳の元落語家、金山亭我楽こと藤尾純次(岡本富士太)の胸に、故郷瀬戸内の島の一人の僧侶・杉原良善(中原丈雄)の姿がよみがえる。
 1932年(昭和7年)、日中戦争から太平洋戦争に向かう戦争の時代。噺家になりたい13歳の純次(松田優佑)の背中を押したのが良善和尚だった。
 東京へ弟子入りし落語家となった純次(小倉レイ)は、出征のため6年振りに里帰りし和尚と再会するが、境内での出陣式で、良善は突如「戦争は罪悪で人類に対する敵、すぐにでも止めたほうがええ」「逃げて帰って来い。人殺しはするな」と説教を始める。
 それまで戦争に協力する説教を語っていた良善のこの変化には何があったのか……
 
2017年/日本/100分/カラー/ビスタ
監督:藤嘉行
出演:中原丈雄/小倉レイ/小倉一郎(特別出演)/上條恒彦/岡本富士太
配給:「明日へ―戦争は罪悪である―」製作委員会
 

新・あつい壁

らい病予防法廃止10周年記念
ハンセン病国賠償訴訟勝訴5周年記念
 
 現代青年・野々村卓也が、たまたま聞いた50年前の事件のことを契機として、ハンセン病問題に出会っていく物語。
 初めハンセン病について何も知らなかった卓也は、ハンセン病療養所の入所者たちとの出会いを通して、事件の不合理さはもちろんのこと、過酷なハンセン病差別の現実が決して過去の問題ではないということにも出会っていく。
 
 
2007年/日本/111分/カラー
監督:中山節夫
配給:映画センター全国連絡会議
 

あの日のオルガン

昭和から平成。そして新たな時代へ語り継ぎたい物語。知られざるヒロインたちの感動の実話、遂に映画化!
――53人の子どもの笑顔を守る。それが、わたしたちの使命だった。――
 
 1944年。折からの戦争が熾烈さを増し、警報が鳴っては防空壕に避難することが続いていた。東京・品川にある戸越保育所では、幼い園児たちを守るため集団疎開を模索。親たちの間でも、幼い子供たちを手放すことに不安を抱く者や迫りくる空襲から子供たちだけでも助けたいと願う者など意見が分かれる中、保母たちは必死に説得してまわった。ついに埼玉に受け入れ先の寺が見つかり、荒れ寺での疎開生活をスタートさせる若い保母たちと園児たち。問題だらけの日々でも、保母たちは園児たちと向き合い、励まし合いながらひたむきに奮闘していく。しかし、そんな彼女たちにも戦争の影が迫る……。 
 
2019年/日本/119分/カラー/ビスタ
監督:平松恵美子
出演:戸田恵梨香/大原櫻子/佐久間由衣/三浦透子/堀田真由/福地桃子/白石糸/奥村佳恵/萩原利久/山中崇/田畑智子/陽月華/松金よね子/林家正蔵/夏川結衣/田中直樹/橋爪功
配給:ジャパン・スローシネマ・ネットワーク、マンシーズエンターテインメント
 

米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー

一握りの砂も、一坪の土地もアメリカのものではない
 
 アメリカ占領下にあった戦後の沖縄で、米軍の圧政と戦った1人の男の生き様を描いたドキュメンタリー。沖縄の民衆に支えられ、那覇市長、国会議員と立場を変えながら闘い続けた政治家・瀬長亀次郎。米軍統治下の沖縄で弾圧を恐れず米軍に対して「NO」と叫びつづけ、演説会では毎回何万人もの人びとを集め、そして聴衆を熱狂させた。瀬長亀次郎の知られざる実像と、信念を貫き通したその人生を関係者の証言や貴重な映像によって描き、第54回ギャラクシー賞月間賞を受賞するなど高い評価を得た2016年放送のテレビドキュメンタリー番組を、追加取材、再編集をおこない映画化。
 
2017年/日本/107分/カラー/ビスタ
監督:佐古忠彦
ナレーション:山根基世/大杉漣
音楽:坂本龍一
配給:彩プロ
 

ある町の高い煙突

命をかけて煙害と戦う若者たちの魂が奇跡を生んだ!
 
 「この美しい村は大きく変わるかもしれません」――1910年茨城県久慈郡入四間(現日立市)の裕福な地主の家に生まれ育った関根三郎(井手麻渡)ノルウェー人の鉱山技師にそう告げられる。世界中で急速な近代化が進む中、急増する銅の需要に応えるべく発展を続ける日立鉱山は、排出する煙に苦慮していた。地元の緑美しい山々は荒れ果て、農作物は次々と枯れていき、廃村の危機を迎えていた。 怒りに震える住民たちとの補償交渉もままならない中、村の若き代表者・関根三郎は、鉱山側の窓口である青年・加屋淳平(渡辺大)と協力して解決策を模索。その熱意はカリスマ経営者・木原吉之助(吉川晃司)と国をも動かし、やがて無謀とも言われた世界一高い大煙突建設の夢へとつながっていく・・・。
 
――『八甲田山』『剣岳 点の記』の原作で知られる昭和の文豪・新田次郎が描いた茨城県〈日立市〉の奇跡――
 
2019年/日本/130分/カラー/シネマスコープ
監督:松村克弥
出演:井手麻渡/渡辺大/小島梨里杏/伊嵜充則/螢雪次朗/小林綾子/石井正則/六平直政/渡辺裕之/大和田健介/たくみ稜/城之内正明/斎藤洋介/吉川晃司/仲代達矢/大和田伸也(友情出演)
配給:エレファントハウス/Kムーブ
 

あん

―樹木希林最後の主演作―
やり残したことは、ありませんか?
 
 縁あってどら焼き屋「どら春」の雇われ店長として単調な日々をこなしていた千太郎(永瀬正敏)。そのお店の常連客である中学生のワカナ(内田伽羅)。   
ある日、「どら春」で働くことを懇願する一人の老女、徳江(樹木希林)が現れ、どら焼きの粒あん作りを任せることに。徳江が作った粒あんはあまりに美味しく、みるみるうちに店は繁盛。しかし、心ない噂が、彼らの運命を大きく変えていく…。
徳江は今、どうしているのだろう…。それぞれの想いを抱えて、徳江の足跡を探す千太郎とワカナ。そして、二人が対面したものは…。
 
第40回報知映画賞主演女優賞受賞(樹木希林) 
 
選定:文部科学省 
推薦団体
日本更生保護協会/全国保護司連盟/全国更生保護法人連盟/日本更生保護女性連盟/日本BBS連盟/全国就労支援事業者機構/厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財
 
2015年/日本/113分/カラー/シネマスコープ
監督:河瀬直美
出演:樹木希林/永瀬正敏/内田伽羅/市原悦子/水野美紀/兼松若人/浅田美代子
配給: エレファントハウス
2015映画「あん」製作委員会/COMME DES CINEMAS/TWENTY TWENTY VISION/ZDF-ARTE
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アンダンテ~稲の旋律~

食と農と大地、そして人間再生の物語!
 
 藪崎千華(新妻聖子)は母親の強い希望で幼い頃から音楽の道を歩むが、音楽社会の競争は激しく、次第に自信をなくしていく。電車に飛び乗り、行き着いた千葉・横芝光町で出会った、自然農業に情熱を捧ぐ晋平(筧利夫)。そして周囲の人々とのふれあい。美しい田園風景の中で四季のうつりかわりを実感しながら大地に感謝を捧げ生きる、まさに「アンダンテ(ゆっくりと、歩く速度で)」な時間のなかで、現代社会に疲弊した女性が再び生きる喜びを発見し、再生していく物語である。
 
2010年/日本/108分/カラー/ビスタ
監督:金田敬
出演:新妻聖子 /筧利夫/秋本奈緒美/宇津宮雅代/村野武範/正司照枝/上田耕一/三上真史/紗綾/中条きよし(友情出演)/松方弘樹
配給:ゴーゴービジュアル企画
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アンを探して

みんな‘ひとり’。 だから‘ひとり’じゃない。
 
 プリンス・エドワード島にやって来た17歳の杏里(穂のか)。「赤毛のアン」が大好きだった亡き祖母・静香(吉行和子)の初恋の人探しという目的は、見知らぬ土地で困難を極める。優しいライアン(ジョニー・サー)にほのかな思いを抱き始める杏里とともに、ホテルのオーナー・マリ(ロザンナ)と隣人のジェフ(ダニエル・ピロン)との関係にも少しずつ変化が訪れる。
 
2009年/カナダ・日本/105分/カラー/ビスタ
監督:宮平貴子
配給:シネカノン/グランジュテ
 

家路

ここで、生きていく。
 
 震災後の福島。次郎(松山ケンイチ)は、立ち入り禁止区域となった故郷に帰ってくる。そこに現れた同級生の北村(山中崇)とともに思い出の地を巡るうち、次郎は自らのことを話し始める。必死に働く母と、地域の実力者だった父、腹違いの兄という家族のなかで複雑な少年時代を過ごした彼は、ある“事件”の罪をかぶって故郷を出た。もう二度と帰らないことを決意していたが、無人になった今だからこそ戻ってきたのだ。一方、震災の影響によって、先祖代々受け継いだ土地から離れることを余儀なくされた次郎の母・登美子(田中裕子)と、前妻の子である兄・総一(内田聖陽)は、狭い仮設住宅で一緒に暮らしている。農家の長男として生まれ育った総一にとって、厳格だった父から受け継いだ田畑を失うことは、故郷とともに自尊心を失うことでもあった。
 
2014年/日本/118分/カラー/ビスタ
監督:久保田直
出演:松山ケンイチ/田中裕子/安藤サクラ/内野聖陽/山中崇/田中要次/光石研/石橋蓮司
配給:ビターズ・エンド/WOWOW FILMS
 

戦場ぬ止み

2014年8月14日辺野古沖は「包囲」された。沖縄は再び戦場(いくさば)になった。
 
あの標的の村から2年ースクリーンに叩きつける、伝えきれない沖縄。
沖縄で今、何が起きているのか?
 
 今、辺野古の海を埋め立てて最新のアメリカ軍基地が作られようとしている。2014年8月14日、大浦湾を防衛局と海上保安庁の大船団が包囲。日本政府は機関砲を装備した大型巡視船まで投入して、建設に抗議するわずか4隻の船と20艇のカヌー隊を制圧した。
 沖縄の怒りは臨界点を超えた。11月の県知事選は保革を超えた島ぐるみ闘争に発展。「イデオロギーよりアイデンティティー」と新基地建設反対の翁長雄志氏が圧勝、続く衆院選でも民意を叩きつけた。しかし国策は止まらない。海上の抗議活動を屈強な「海猿」たちが排除していく。日々緊張を増す現場で負傷者や逮捕者が出る・・・。はたして今、沖縄で本当は何が起きているのか?
 
本作で描くのは激しい対立だけではない。基地と折り合って生きざるをえなかった地域の人々の思いと来し方。苦難の歴史のなかでも大切に育まれた豊かな文化や暮らし。厳しい闘争の最中でも絶えることのない歌とユーモア。
いくさに翻弄され続けた70年に終止符を打ちたいという沖縄の切なる願いを今、世界に問う。
 
2015年/日本/129分/カラー/ビスタ
監督:三上智恵
配給:東風
 

遺体~明日への十日間~

彼らには悲しむ時間さえなかった
 
 次々と運び込まれる遺体の数に打ちのめされながらも、犠牲者の尊厳を守りながら少しでも早く遺族と再会させるべく身元確認作業に当たった人々の懸命な姿を見つめていく。
 
2013年/日本/105分/カラー/ビスタ
監督:君塚良一
出演:西田敏行/緒形直人/勝地涼/國村隼/酒井若菜/佐藤浩市/佐野史郎/沢村一樹/志田未来/筒井道隆/柳葉敏郎
配給:ファントム・フィルム

一枚のハガキ

皆のぶんまで 生きていこう
 
 戦争末期に召集された100名の中年兵は上官にクジを引かれそれぞれの戦地に赴任した。クジ引きの夜松山啓太はひとりの兵から妻からの一枚のハガキを託される。「今日はお祭りですが あなたがいらっしゃらないので 何の風情もありません」戦死するだろうから生き残ったらハガキは読んだと妻を訪ねてくれと依頼された。終戦になり100名の内6名が生き残りふるさとに帰った啓太を待っている者はなかった。
ハガキを書いた友子は夫の亡き後、貧しい農家に友子はひとり残り滅びようとしていた。その時、啓太がハガキを持って訪ねてき、実情を知った。
 
2011年/日本/116分/カラー/ビスタ
監督:新藤兼人
出演:豊川悦司/大竹しのぶ
企画・製作:近代映画協会
配給:東京テアトル
 

いつでも夢を

青い空には希望の雲が、広い大地にゃ夢がある!
――東京の下町に働きながら学ぶ若者の明るい姿と希望を、吉永小百合&浜田光夫の純愛コンビと歌謡界の王者・橋幸夫という豪華キャストで描く黄金青春巨編。1962年にレコード大賞を受賞した橋と吉永のデュエット楽曲の映画化。――
 
 東京下町の工場地帯、ピカちゃんの愛称で呼ばれるひかる(吉永小百合)は貧しい人たちの味方三原医院の看護婦さんだ。今日も健康診断で森田製作所を訪れたひかるは工員たちの人気者。なかで人一倍ひやかされるのは、ひかると夜間高校で机を並べる勝利(浜田光夫)だ。そこへ乗りつけた新入り運転手の留次(橋幸夫)もひかるに目をつけた。その夜、定時制高校の帰り道、肩を並べて歩くひかるにいつもの勝利の口ぐせが始まった。「オレはスカッとしたサラリーマンになるんだ」しかしひかるはちがう。「幸せってもっと身近に転がっているんだわ」一方、留次は休診の日を狙ってひかるを誘いに行ったがものの見事に振られた。ひかるは勝利と先約があったのだ。折も折、留次の母親花子(飯田蝶子)がひとり息子のために、見合い写真をゴッソリ持って上京してきた。
 
1963年/日本/89分/カラー/シネマスコープ
監督:野村孝
出演:橋幸夫(ビクター)/浜田光夫/吉永小百合/信欣三/飯田蝶子/内藤武敏/松原智恵子/中村是好/初井言栄/織田政雄/野呂圭介/市川好郎/
中村是好/木下雅弘/亀山靖博/木島一郎/紀原土耕/河瀬正敏/光沢でんすけ/芹沢辰夫/久遠利三
製作・配給:日活

異動辞令は音楽隊!

なんで俺が
――捜査の最前線から広報課内の<音楽隊>へ異動させられて、人生を見つめなおす涙と笑いのエンターテインメント。――
 
 犯罪捜査一筋30年の鬼刑事 成瀬司は部下に厳しく、昭和さながら犯人逮捕のためなら法律すれすれの捜査も辞さない男。家族もろくに構わず一人娘・法子からはとうに愛想をつかされている。そんな成瀬は高齢者を狙った「アポ電強盗事件」が相次ぐなか、勘だけで疑わしい者に令状も取らず過激な突撃捜査をしていたが、そのコンプライアンスを無視した行動が仇となり、突然上司から異動を命ぜられる。刑事部内での異動だろうと高をくくっていた成瀬だったが、異動先はまさかの <警察音楽隊>だった。
 
2022年/日本/119分/カラー/シネマスコープ
監督・脚本・原案:内田英治
出演:阿部寛/清野菜名/磯村勇斗/高杉真宙/板橋駿谷/モトーラ世理奈/見上愛/岡部たかし/渋川清彦/酒向芳/六平直政/光石研/倍賞美津子
配給:ギャガ
Ⓒ2022 『異動辞令は音楽隊!』製作委員会

いのちの山河 日本の青空Ⅱ

そのとき歴史が動いた…なにものにも優先される“いのち”がここにあります。
 
 国がやらないのなら私がやりましょう。国は後からついてきますよ。”1961年、1歳未満・60歳以上の医療費を無料化し、62年には全国の自治体で初めて乳児死亡率ゼロを達成した岩手県沢内村(現・西和賀町)。
「豪雪・多病・貧困」三重苦を抱える中、“行脚と対話”でこの生命行政を実現した深沢村長の功績と苦難の日々を描いた実話の映画化。
 
2009年/日本/120分/カラー/ビスタ
監督:大澤豊
出演:長谷川初範/とよた真帆/加藤剛/大鶴義丹/宍戸開/小林綾子
配給:インディーズ

祈りー幻に長崎を想う刻ー

日本演劇史の金字塔、ついに映画化
――長崎を最後の被爆地にー祈りとは・・・許しとは・・・愛とは・・・母性とは・・・昭和の32年聖夜の物語――
 
 「神の母・聖母マリア、罪人なる我らのために今も臨終の時も祈りたまえ」
 1945年8月9日11時2分、広島に次ぐ二発目の原子力爆弾が長崎市に投下され、人口24万人のうち約7万4千人が一瞬にして命を奪われた。東洋一の大聖堂とうたわれた浦上天主堂も被爆し、外壁の一部を残して崩壊。それから12年の時が過ぎて─
 1957 年、冬の長崎。戦争の爪痕が生々しく残る浦上天主堂跡には、いまでは誰も近寄るものもない瓦礫のなかにひっそりと埋もれるように、聖母マリア像=通称「被爆マリア像」の首と腕が転がっている。
 浦上天主堂の保存を巡って議会が紛糾しているなか、被爆のケロイドを持つカトリック信徒の看護婦であり娼婦というふたつの顔を持つ鹿。そして、闇市で詩集を売りながら、自分を犯した男への復讐を誓う忍。二人は戦争の記憶と傷跡を残すため、被爆した浦上天主堂から被爆マリア像の残骸をひそかに盗み集めている。
 そして雪の降るクリスマスの日。マリアの首を仲間とともに盗もうとするがそこには思いかけない結末が待っていた。
 
2021年/日本/110分/カラー/ビスタ
監督:松村克弥
原作:田中千禾夫『マリアの首ー幻に長崎を想う刻ー』
出演:高島礼子/黒谷友香/田辺誠一/金児憲史/村田雄浩/寺田農/柄本明/美輪明宏(被爆マリア像の声)
配給:ラビットハウス/Kムーブ

いわさきちひろ~27歳の旅立ち~

すべてを失った日、わたしは夢に向かって歩きはじめた。
 
 大好きな絵の道に進みたいと思っていたちひろだったが、親の決めた望まぬ結婚をする。しかし、夫とは不幸な形で死別。戦争で家も失い、人生のドン底にいた彼女は、絵で生きる決意をする。その時、27歳。疎開先の信州から家出同然で単身上京した再出発から、運命の人・松本善明との出逢い、四面楚歌のなかでの再婚、失業中の夫を絵筆一本で支えた過酷な日々、仕事での孤立、そして病との闘いまで。映画は、その柔らかな絵からは想像できない、波乱の人生を追っていく。 
 
2012年/日本/96分/カラー/ビスタ
監督:海南友子
エグゼクティブプロデューサー:山田洋次
ナレーション:加賀美幸子
出演:黒柳徹子/高畑勲/中原ひとみ/松本善明/松本猛
声優出演:檀れい/田中哲司
配給:クレストインターナショナル
▲公式ページ
 

ウィニング・パス

人生には降りられない舞台がある…
 
目を見張るスピードと鋭いターンの切り返し。激しい接触プレーが連続し、選手の転倒も当たり前の世界……車椅子バスケにかける高校生の青春群像を描く。
 
2003年/日本/108分/カラー/ビスタ
監督:中田新一
出演:松山ケンイチ/堀北真希
配給:シネマ・アルチ
 

Wende(ヴェンデ)~光と水のエネルギー~

電気を選ぶことは未来を選ぶこと
 
 近畿を中心に、自然エネルギーを実践している方々を取材し、太陽光発電、小水力発電、また農業と林業とのつながりが見えることから、バイオマス発電も取り上げる。原発事故によりエネルギー問題を考える方、地球温暖化問題の解決策として、古くは京都議定書の頃から活動される方、環境問題の活動の中で考える方など、多くの方々が自然エネルギーの導入に動いている。その豊かな取組みから、未来のエネルギーのあり方を探る。
 
2021年/日本/95分/カラー/ビスタ
監督・脚本・構成:高垣博也
プロデューサー:竹内守(京都映画センター)
配給:2021ヴェンデ製作委員会

うさぎドロップ

まわりを見渡せば、世界は愛で溢れてる―。
 
 27歳、彼女なし。ごくフツーのサラリーマンであるダイキチ(松山ケンイチ)は、祖父の葬儀のために久しぶりに訪れた実家で、一人の不思議な6歳の少女と出会う。孤独で悲しげなその少女りん(芦田愛菜)は、実は祖父の隠し子だった。引き取り手がなく、りんを施設に入れようと言う親族たちの意見に反発したダイキチは、勢いで自分が引き取って育てると宣言してしまう。こうしてその日から、不器用な男としっかり者の少女とのちょっとちぐはぐな共同生活がスタートする。慣れない子育てにアタフタしながらも、一生懸命にりんを育てようとするダイキチと、そんな彼に少しずつ心を開き始めるりん。ひょんなことから一緒に暮らすことになった二人だったが、周りのみんなに支えられながら、次第に本当の家族のような愛情と絆で結ばれてゆく……。
 
2011年/日本/114分/カラー/シネマスコープ
監督:SABU
出演:松山ケンイチ/香里奈/芦田愛菜/桐谷美玲/キタキマユ/佐藤瑠生亮/綾野剛/木村了/高畑淳子/池脇千鶴/風吹ジュン/中村梅雀
配給:ショウゲート
 

嘘八百

嘘八百から出たまさかのマコト!? 一発逆転のお宝騒動で開運人生、末広がり!!
 
 大阪・堺。千利休を生んだ茶の湯の聖地に、大物狙いで空振りばかりの目利き古物商・小池則夫(中井貴一)がお宝を探しにやって来た。そこで出会ったのは、腕は立つが、落ちぶれてくすぶっていた陶芸家の野田佐輔(佐々木蔵之介)。ある大御所鑑定士に一杯食わされ、人生の出端を挫かれた2人は結託。“幻の利休の茶器”を仕立て上げ、仕返しついでに一攫千金を目論む。ところがそれが、家族や仲間、大御所鑑定士、さらには文化庁までも巻き込む大騒動に発展し……。 
 
2017年/日本/105分/カラー/ビスタ
監督:武正晴
出演:中井貴一/佐々木蔵之介/友近/森川葵/前野朋哉/堀内敬子/坂田利夫/木下ほうか/塚地武雅/桂雀々/寺田農/芦屋小雁/近藤正臣
配給:ギャガ
(c) 2018「嘘八百」製作委員会
 

嘘八百 京町ロワイヤル

嘘が愛に転じて、福となる!?
 
 かつて大阪・堺で幻の利休の茶器で大勝負を仕掛けた古物商の小池則夫(中井貴一)と陶芸家の野田佐輔(佐々木蔵之介)は、その後それぞれの人生を送っていたが、ひょんなことからお宝が眠る古都・京都で再会する。そこで出会った着物美人の志野(広末涼子)のけなげな想いにほだされた二人は、利休の茶の湯を継承し、天下一と称された武将茶人・古田織部の幻の茶器にまつわる人助けに乗り出す。だがそれが、有名古美術店店主の嵐山(加藤雅也)や大御所鑑定家・奥野(竜雷太)、陶芸王子(山田裕貴)、さらにはテレビ番組をも巻き込む大騒動に……。
 
2020年/日本/106分/カラー/ビスタ
監督:武正晴
出演:中井貴一/佐々木蔵之介/広末涼子/友近/森川葵/山田裕貴/坂田利夫/前野朋哉/木下ほうか/宇野祥平/塚地武雅/桂雀々/吹越満/坂田聡/ブレイク・クロフォード/冨手麻妙/山田雅人/浜村淳/国広富之/竜雷太/加藤雅也 
配給:ギャガ
(c) 2020「嘘八百」製作委員会
 

うまれる

命と家族、絆の物語。
 
 映画『うまれる』は、「子供は親を選んで生まれてくる」という胎内記憶をモチーフに、命を見つめる4組の夫婦の物語を通して、【自分たちが産まれてきた意味や家族の絆、命の大切さ、人との繋がり、そして"生きる"ことを考える、ドキュメンタリー映画】です。
妊娠・出産・育児、流産・死産、不妊、障害など『うまれる』ということを幅広く捉える事で、親子関係やパートナーシップ、男性の役割、そして『生きる』という事を考える・感じる内容になっております。
 
2010年/日本/104分/カラー/ビスタ
企画・監督・撮影:豪田トモ
配給: マジック・アワー
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梅切らぬバカ

一緒に笑って、たまに怒って涙して。このありふれた毎日が宝物。
 
 少し辛口な占い師・山田珠子(加賀まりこ)は、自閉症を抱える息子・忠男(塚地武雅)と都会の古民家で寄り添って暮らしている。毎朝決まった時間に起き、朝食をとり、決まった時間に家を出る。庭にある梅の木の枝は伸び放題で、隣に引っ越してきた里村家から苦情が届いている。ある日、グループホームの案内を受けた珠子は、悩んだ末に忠男を入居させることに。ところが、初めて母と離れて暮らすことになった忠男はその環境の変化に戸惑い、ホームを抜け出してしまうのだった。そんななか、珠子は庭の梅の木を切ることを決意するが……。
 
2021年/日本/77分/カラー/ビスタ
監督・脚本:和島香太郎
出演:加賀まりこ/塚地武雅/渡辺いっけい/森口瑤子/斎藤汰鷹/林家正蔵/高島礼子
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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エクレール お菓子放浪記

お菓子はやさしさを運んでくる
 
 早くに両親を亡くしたアキオは、孤児院に入れられるが、どこも長続きせず、脱走を繰り返したあげく、ついに感化院送りになる。
 時は、昭和18年。忍び寄る戦争の影が彼を流転と放浪へと導いていく。空腹な彼に菓子パンをくれた遠山刑事、感化院のホワイトサタン、養母となったフサノばあさん、映画館のトミ子さん、旅回りの一座の面々……。いろんな出会いと別れの中で、彼の希望の光となったのは、感化院の陽子先生が教えてくれた歌「お菓子と娘」だった。つらくてもお菓子のことを考えたり、「お菓子と娘」を口ずさんだりすれば、不思議と生きる力が湧いてくるのだった……
 
2011年/日本/105分/カラー/ビスタ
監督:近藤明男
出演:吉井一肇/早織/遠藤憲一/高橋惠子/林隆三/いしだあゆみ
配給: マジック・アワー
 

おかあさんの被爆ピアノ

75年目のいま、蘇った音色が私たちに語りはじめる――
 
 昭和20年8月6日に広島で被爆したピアノを、彼自身も被爆二世である調律師・矢川光則(佐野史郎)が持ち主から託される。爆心地から3キロ以内で被爆したピアノは被爆ピアノと呼ばれ、数台の被爆ピアノを託された矢川は修理、調律して、自ら運転する4トントラックに載せて全国を回っている。東京で生まれ、大学で幼児教育を学ぶ江口菜々子(武藤十夢)は、幼稚園教諭を目指しているものの、将来について漠然としていた。そんなある日、母・久美子(森口瑤子)が被爆ピアノの1台を寄贈していたことを知ると、被爆ピアノコンサートに行き、矢川と出会う。菜々子は矢川を通して被爆ピアノや広島のことを考え、祖母のことを知るうちに、自身のルーツ探しをしていく。母・久美子はなぜ広島から出ていったのか? 祖母・千恵子が菜々子に伝えたかったこととは何だったのか? 矢川はなぜ被爆ピアノを伝える活動をしているのか? 菜々子が自らのルーツを辿り、被爆ピアノの活動を辿りながら、次第に見つけたこととは……? 
 
2020年/日本/113分/カラー/ビスタ
監督:五藤利弘
出演:佐野史郎/武藤十夢(AKB48)/森口瑤子/宮川一朗太/大桃美代子/南壽あさ子/城之内正明/ポセイドン・石川/谷川賢作/鎌滝えり
配給:新日本映画社

陸に上がった軍艦

伝えておきたいことがある
 
 日本映画界最高齢の監督・新藤兼人が自身の戦争体験を語った迫真のドキュメンタリー・ドラマ。終戦を迎えるまでの1年半に及ぶ戦争と軍隊の体験を、新藤兼人自身の証言と証言に基づくドラマで構成されている。
 太平洋戦争末期1944年3月28日、当時松竹大船脚本部のシナリオライターだった新藤兼人(32歳)のもとに召集令状が届いた。「ああ、シナリオがおしまいだ。なんにもしないうちに、鉄砲の弾に当たって死ぬのか‥‥。」帝国海軍二等水兵として呉海兵団に入隊した新藤に、過酷な軍隊生活が始まった。
 
2007年/日本/95分/カラー/ビスタ
監督:山本保博
原作・脚本・証言:新藤兼人
語り:大竹しのぶ
配給:パンドラ/シネマディスト
 

沖縄スパイ戦史

ふたりのジャーナリストが迫った沖縄戦の最も深い闇。
 
 第二次世界大戦末期、アメリカ軍が上陸した沖縄戦では、民間人を含む24万人あまりが死亡した。1945年6月23日、第32軍・牛島満司令官が自決し、軍司令部は消滅。ところが、北部ではゲリラ戦やスパイ戦など“裏の戦争”が続いていた……。1944年晩夏。大本営が下した遊撃隊の編成命令を受け、42名の陸軍中野学校出身者が沖縄に渡る。彼らは身分を隠し、沖縄の各地に潜伏。ある者は偽名を使い、学校の教員として離島に配置された。そんななか、エリート青年将校たちは、まだ10代半ばの少年たちを“護郷隊”として組織し、秘密戦のスキルを教え込む。銃を持ち故郷の山に籠って米兵たちを翻弄する少年ゲリラ兵部隊。やがて始まるマラリア地獄、スパイ虐殺……。陸軍中野学校による秘密戦の謎が明らかになっていく。 
 
2018年/日本/114分/カラー/ビスタ
監督:三上智恵/大矢英代
配給:東風
 

オケ老人!

笑って泣いて、また笑う!痛快クラシック音楽エンタテインメント!
 
 梅が岡高校に赴任してきた数学教師の小山千鶴(杏)は、着任早々地元の文化会館でアマチュアオーケストラの演奏を聴き、入団を決意する。千鶴の趣味はヴァイオリンで、学生時代からオーケストラで演奏していたのだ。しかし、千鶴が向かった「梅が岡交響楽団は、メンバーが老人ばかり。どうやら先日感激したコンサートはエリート集団の「梅が岡フィルハーモニーという全く別のオーケストラだったらしい。この小さな町にはアマチュアオーケストラが二つ存在していたのだ。「梅が岡交響楽団」は下手くそな年寄りばかりだったが、若者の入団を大喜びする老人たちに千鶴は自分の勘違いを言い出せないまま、楽団に参加することになってしまう。そしてついには千鶴が指揮棒を振るはめに。そんな折、フランスから世界最高と言われる指揮者ロンバールが来日、「梅が岡フィルハーモニー」を指揮することになるのだが……。
 
2016年/日本/119分/カラー/ビスタ
監督・脚本:細川徹
出演:杏/黒島結菜/坂口健太郎/左とん平/小松政夫/藤田弓子/石倉三郎/茅島成美/喜多道枝/森下能幸/萩原利久/フィリップ・エマール/飛永翼(ラバーガール)/光石研/笹野高史
配給:ファントム・フィルム
 

お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方

人生、いつ整理する!?
 
 結婚五十年になる大原真一(橋爪功)と妻・千賀子(高畑淳子)。真一が定年退職後、家にずっと居ることで、千賀子は夫在宅ストレス症に陥ってしまう。相手への気遣いもまったく無くなり、真一は健康麻雀、千賀子は健康コーラスに通い、趣味仲間にお互いの愚痴を言い合うようになり、熟年離婚寸前の状態だった。そんな折、キッチンカーを営む娘・亜矢(剛力彩芽)は、客として来た菅野(水野勝)と出会う。葬儀社に転職したばかりの菅野から終活フェアに誘われた亜矢は、千賀子に行くことを勧める。千賀子はフェアで最新の終活情報を得ると、前向きに今後のことを考えようとするが、縁起でもないと嫌がる真一との間に新たな危機が生まれる……。
 
2021年/日本/113分/カラー/ビスタ
監督・脚本:香月秀之
出演:水野勝/剛力彩芽/橋爪功/高畑淳子/松下由樹/藤吉久美子/大島さと子/増子倭文江/袴田吉彦/佐々木みゆ/小林綾子/螢雪次朗/大和田伸也/石丸謙二郎/金田明夫/西村まさ彦/石橋蓮司
配給:イオンエンターテイメント

おらおらでひとりいぐも

ひとり暮らしの桃子さん。おらの今は、こわいものなし。

 桃子(田中裕子)は1964年に故郷を飛び出し、身ひとつで上京。それから55年。同じ方言を話す周造と出会い、結婚して主婦となり、2人の子供を育て、やっと夫婦水入らずの平穏な日々が送れると思った矢先に突然夫に先立たれ、独りになる。図書館で本を借り、病院へ行き、46億年の歴史ノートを作る孤独な日々を送るうちに、桃子は万事に問いを立ててその意味を探求するようになる。すると、桃子の前に彼女と同じ服装の3人組が突然現れる。「おらだばおめだ」と東北弁を話す彼らは、桃子さんの心の声を具現化した『寂しさ』たちだった。桃子の心の声である『寂しさ』たちがジャズセッションに乗せて故郷の言葉で内から外に湧き上がってくるようになっていった。桃子の毎日は現在と過去を行き来し、いつのまにか『寂しさ』たちとの賑やかなものに変わっていく。

2020年/日本/137分/カラー/ビスタ
監督・脚本:沖田修一
原作:若竹千佐子:(『おらおらでひとりいぐも』(河出文庫)
出演:田中裕子/蒼井優/東出昌大/濱田岳/青木崇高/宮藤官九郎/田畑智子/黒田大輔/山中崇/岡山天音/三浦透子/六角精児/大方斐紗子/鷲尾真知子
配給:アスミック・エース

折り梅

「真実」にうれしい涙が止まらない 
 
義母がアルツハイマー型痴呆症になったことで、崩壊しかけた家族の再生のドラマ

2002年/日本/111分/カラー/ビスタ
監督:松井久子
原作:小菅もと子「忘れても、しあわせ」(日本評論社)
出演:原田美枝子/吉行和子/トミーズ雅/田野あさ美/三宅零治/金井克子/乾貴美子/岡本麗/中島ひろ子/加藤登紀子
配給:パンドラ/シネマワーク
 

オレの記念日

冤罪。獄中29年。ガンで余命宣告。その一瞬一瞬が「オレの記念日」 
 
 20 歳の時に殺人犯にでっちあげられ、青春真っ只中の29年間を獄中で過ごした桜井昌司(75)さん。嘘の自白を強要され、無期懲役が確定した直後はどん底を味わった。しかし彼はいつか娑婆に出て無罪を勝ち取るまで超ポジティブに生きると決めた。刑務所では靴職人として腕を磨き、本を読み体を鍛え、そして獄中での思いを作詞作曲して歌にも残した。1996 年ようやく仮出獄。しかし49 歳からの娑婆(しゃば)での再スタートも波乱万丈だった。殺人犯のレッテルが貼られたままでの仕事、結婚、拘禁症、共犯者とされていた杉山卓男(享年69)さんとのいさかいなど…。さらに2019年には末期の直腸ガンを患い、余命1 年と宣告された。桜井さんは言う「苦難は喜びの種だ。どんなに辛いことや苦しいことがあったとしても、それを喜びに変えられるのが人生だと思っている」と。
 再審開始、無罪判決、国家賠償裁判の勝利…。苦難をことごとく逆転してきた桜井昌司さん。そして今も、冤罪被害者の支援やライブ活動など精力的に全国を駆け巡りながら、ガンさえ乗り越えようとしている。
 人生の一瞬一瞬、全てが桜井さんにとっての「記念日」のように思える。カメラは無罪判決の前年から12 年を記録。桜井さんの超ポジティブ人生を描く。

2022年/日本/104分/カラー/ビスタ
監督:金聖雄
出演:桜井昌司
語り:小室等
配給:Kimoon Film

オレンジ・ランプ

39歳、パパが認知症!?どうする、私!!
――実話を基に描く、やさしさに満ちた希望と再生の物語――
 
 39歳の只野晃一(和田正人)は、妻・真央(貫地谷しほり)と二人の娘と暮らしている。カーディーラーのトップ営業マンとして充実した日々を送る晃一だったが、顧客の名前を忘れるなどの異変が現れる。若年性アルツハイマー型認知症と診断が下され、驚き、戸惑い、不安に押し潰され、ついに退社も決意する。真央は心配のあまり、何でもしてあげようとする。しかし、二人はある出会いがきっかけとなり、意識が変わる。人生を諦める必要はないと気づいた彼らを取り巻く世界が変わっていく……。

2023年/日本/100分/カラー/ビスタ
監督:三原光尋
原作・脚本・企画・プロデュース:山国秀幸【「オレンジ・ランプ」(幻冬舎)】
企画協力:丹野智文
出演:貫地谷しほり/和田正人/伊嵜充則/山田雅人/赤間麻里子/赤井英和/中尾ミエ
配給:ギャガ

女になる

未悠21歳、3週間前まで男だった 
――性同一性障害から性別適合手術手術へ――
単純で複雑な胸の裡(思い)を軽やかに描くドキュメンタリー
 
 子どもの頃から女性になることを夢見ていた未悠(みゆ)。家族へのカミングアウトは高校のとき、大学に入って女装も始めた。大学3回生の春休み、念願の性別適合手術を受けることになった。女性として社会に出るために。
 映画は、半年間に亘り未悠に寄り添った。家族との真摯な話し合い、友人たちとの本音爆笑女子トーク、教員たちの学内意識改革、臨床心理士の思い、医師の覚悟、LGBT関係者のパートナーズ婚のすすめ・・・。そこから浮かび上がるのは摩訶不思議で愛おしい人間の姿だった。

2017年/日本/74分/カラー/ビスタ
監督:田中幸夫
配給:風楽創作事務所/オリオフィルムズ
 

女たちの都~ワッゲンオッゲン~

今でも、女性は太陽だった。 
 
 熊本県天草牛深。弓枝(大竹しのぶ)はウツボ屋の女房として店と家庭を切り盛りし、娘・美香を都会の大学に送り出した今は、旦那の晃司と二人暮らしをしている。漁師のマザコン夫・徹也の元に嫁いだ俊恵(西尾まり)は10年子供ができず、同居する義母(長山藍子)との関係も一触即発状態になっている。スナックのママ・ゆり子(松田美由紀)はアネさんと慕われ、未婚のままだいぶ薹が立ってきた。漁の町として魚と花街で栄えた牛深は、現在は人口も減り働く場もなく、祭りも活気がなくなってきた。祭りの夜、幼なじみ三人衆である晃司と徹也とひとりものの昭一が中心となって、宴会で騒いでいる。そのころ女たちは、台所で世間話に花を咲かせていた。男たちはいつもろくに働かずに飲んでばかりの一方、女たちはいつも街の活性化について話していた。活性化すれば人が増え、金が回り、街の経済がよくなる。そして就職先ができれば美香が実家に帰ってこられると考えた弓枝は、築100年の元遊郭『三浦屋』が解体されることを知ると、三浦屋を使って芸者をやろうと思いつく。離婚を機に東京から戻ってきた春美(杉田かおる)も加わり、弓枝たちの一風変わった地域活性化計画が始まる。

2012年/日本/103分/カラー/ビスタ
監督:祷映
出演:大竹しのぶ/松田美由紀/杉田かおる/西尾まり/ブラザー・トム/遠藤憲一/中村有志/長山藍子
配給:映画24区/アルゴ・ピクチャーズ
 
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